イエツム

相続のこと、もっとわかりやすく。
もっとスムーズに。

相続した実家は「再建築不可」!売却困難かと思われたが専門家に出会ったことで事なきを得た

2023/4/28

シェアする
  • Facebook
  • Twitter
  • LINE

この相続事例の体験者

この相続事例の体験者

谷山 加恵(仮名)

東京都在住。74歳。
母が亡くなり実家を相続したが、3年間空き家として維持。ついに処分を決意するも問題が発覚して売却が困難なことを知る。

空き家になって3年。実家を売却しようと思ったら問題発覚!

私たち姉妹の実家は、埼玉県東部にあります。最寄りの駅から歩いて5分の便利な立地。田舎というわけではありませんが、結婚を機に50年以上も東京に住んでいる身からすると、ほどよくのどかで落ち着く場所です。

しかしこの街に建つ実家にはもう、誰も住んでいません。住んでいた両親はすでに亡くなっており、妹と二人、月に一度通っては風を通したり遺品を整理したりする日々。いずれ私たちのどちらか、あるいは子どもたちが住むかもしれないと思い、管理し続けていましたが、空き家になって3年。「誰も住むことは無いわね」と、妹と話し合って処分することにしました。

さっそく不動産会社に相談し、家の状況を調査してもらったところ、私たちの実家に接道する道路に問題があって「再建築ができない」ことが判明。役所に申請すれば条件付きで再建築できるそうですが、現状の実家よりもだいぶ小さな家しか建てられないことが分かりました。となると建物付きでそのまま売るしか選択肢がないそうで、その不動産会社から提示された予想売値は想像していたよりかなり安い上に、「これでも売却は難しいだろう」と言われてしまいました。

その後、別の不動産会社にも相談しましたが、再建築不可物件であることを電話で告げただけで難色を示され、私たちは思いがけず、そこから一歩も進めなくなってしまったのです。

難物件に詳しい専門家の言葉に安堵

半年後、たまたま「空き家のことで困っていませんか?」と書かれたチラシを見ました。ここなら解決法を教えてくれるかも、と期待をもって問い合わせてみると、処分の難しい不動産に詳しい会社とのこと。

後日、妹と二人でその不動産会社を訪ね、実家の売却について相談しました。これまで相談した2社のように難色を示されたらどうしようと不安だったのですが、担当者は「売れると思いますよ」と言ってくれました。「建物を壊して土地として売ると、確かに新しく建てられる家は小さなものになります。小さくなると需要がないと思われがちですが、単身者や夫婦二人暮らしの方など、小さい場所を求めている方もいるんです」と。

その言葉が本当に心強くて、私と妹は思わず顔を見合わせて安堵のため息をつきました。

残った家財も丸ごと引き取ってもらえる買い手が現る

その後、あっという間に買い手が決定。なんと家を壊す必要もなく、残っていた家財一切も含めて丸ごと引き取ってくれたのです。売却価格こそ最初に相談した不動産会社が提示した金額とほぼ一緒でしたが、諸々の手間が省かれたので満足しています。

実は両親が亡くなってから遺品の整理・処分をし続けてきたものの、大量の家具や食器、日本人形などの処分には手をつけられておらず、処分にお金がかかるのではと不安だったのです。丸ごと引き取ってくれたのは本当に助かりました。

それにしても、不動産によっては、すぐに処分できるわけではないのですね。購入する際は、売却時のことも踏まえて条件を吟味すべきなのだと実感しました。

担当した専門家が解説!
「ここがポイント」

実家を相続して、しばらく空き家としてそのままにしている方は多くいらっしゃいます。遺品が整理出来たら、気持ちが落ち着いたら「売ればいい」と考えていたものの、いざ売却する段階で今回の事例のように問題が発覚するケースもあります。

接道などに問題があり、再建築ができない不動産を購入する際は、ローンを組むことができません。なので現金を持っている方しか購入できず、一般の方向けに売ることが難しくなります。しかしこうした物件は不動産投資家にニーズがあるのです。実際、今回の購入者も不動産投資家で、しかも自身で簡単なリフォームができる方でした。

一般の方向けではないかもしれないけれど、一部からニーズがあって売れる物件はたくさんあります。「うちは売れないだろうな」と思っている方も、まずは一度、処分の難しい不動産に詳しい専門家に相談してみてください。

解説者プロフィール

株式会社北斗ハウジング

株式会社北斗ハウジング

所沢を中心に幅広い不動産サービスを展開。お客様のあらゆるニーズにワンストップでお応えします。売却の難しい不整形地や再建築不可の戸建ての買取りなど、不動産にまつわるあらゆる不安や不満、不便、不実を解消するため、不動産業界の常識に捉われないサービスの提供をおこないます。


コメント⾮表⽰

コメント1件

ネコ太郎

最後に『購入する際は、売却時のことも踏まえて条件を吟味すべきなのだと実感しました。』とあり、まさにその通りだと思います。
安かったからと購入しても、実は再建築不可だった・・・など後悔することもあるかと思います。後々後悔しないように、なぜ安いのかなど購入する前に調べることも重要ですね。

2023-12-19 17:53:36

週間アクセスランキング